ねこのひげ

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help リーダーに追加 RSS 映画『インクレディブル・ハルク』と『ダークナイト』で思うこと

<<   作成日時 : 2008/08/20 07:32   >>

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『ハルク』がまた映画化された。なんどすりゃあきがすむんだよ!だが・・・。
『インクレディブル・ハルク』主演がハルク役とも思えないエドワード・ノートン。『真実の行方』でアカデミー助演男優賞にノミネートされた俳優だ。
ゴーロデングローブ賞助演男優賞を受賞している。
一昔前だったら、考えられないことだ。ねこのひげの時代のハルクは、B級映画の極地だったからね。
ひどいものだった。
全身を緑色に塗ったプロレスラーがドタバタを暴れまわるだけのテレビムービーだったからね。
子供だましもいいところで、子供だったねこのひげでさえもむかついていた。
ファスナーの見えるウルトラマンのほうが、まだましだった。
ノートンは、『レッドドラゴン』でハンニバルを逮捕したFBI捜査官ウィル・グレアムを演じている。どちらかというと性格俳優だ。

「ハルク」は肉体と精神のギャップに苦悩する役だから性格俳優が必要だったのか?
特撮シーンは、CGを駆使してまさにアメコミ通りのリアルなハルクが暴れまくる。
まさに、INCREDIBLEでありますがね。

これには、裏事情が色々あるようだ。

『スパイダーマン』『ダークナイト』(バットマン)『アイアンマン』そして『スーパーマン』とくれば、わかる人にはわかろうというものだ。

いずれも、”アメコミ”が原作である。

というか全てアメコミであるから、ハリウッド映画というよりマーベルアメコミ映画”と言っても過言ではないんだな。

近年、ハリウッドは、オリジナル作品でのヒット作がなく、世間の人がよく知っているアメコミのキャラクターに頼らざるを得ない状態だ。
よほど著名な俳優でもない限り、仕事がない。で、性格俳優もこんな映画に出ざるを得ない。

トム・クルーズで資金調達が出来ないときがあっても、『スパイダーマン』というだけで、ドッと資金が集まる。ハリウッド映画関係の投資銀行は、それだけで金を出す。

今年の前半、製作が決定されたアメリカ映画の大半はマーベル映画で占められている。後は、リメイク。まっ、いまの日本の映画界もかわらんけどね。ほとんど、ヒットした漫画が原作だし黒沢作品のリメイクだったりするからね。

一時期、マーベルの映画部門は600億の資金集めに成功し、ハリウッド映画産業のトップに立ったことがある。

オリジナル作品と言えるのは、ピクサーの『WALL・E』(日本では12月公開)くらいである。(マイナーなとこまでは知らんよ。おれの作品はオリジナル脚本だ!!とか言って、怒鳴り込まんでくれ。)

そのうち、『グリーンランタン』や『キャプテンアメリカ』もでてきそうだね。

えっ!企画書が出ているって!?(笑


だが、すごいのが『ダークナイト』である。これは、完全に漫画の世界を逸脱している。昔のバットマンは、ダークな中にも、漫画的な明るさがあった。
テレビムービーのほうは、バットマンが殴ると、『BOOO!!』とか『GANG!!』のようなアニメによる擬音と星がテレビの画面に飛んでいた。

子供だましの安っぽさだったが、いまはなき銀座の洋書屋の『イエナ』(現在はドラッグストアの”マツモトキヨシ”銀座店)で買ったアメコミを読んで見ると、日本の漫画のような口語体ではなく、文語体というか、文学的表現で驚いた。

なんだシェークスピアか?古臭い表現が使ってあるな!と驚いた。このころ、日本の漫画はすでに映画的表現がほとんどになっていたのにである。

バットマンが、ゴッサムシティの高層ビルの一室で、ハムレットのように悩んでいたりするのである。

このあたりから悩めるアメリカンコミックのヒーローが多いのを知った。

スパイダーマンなんかもそうだ。スーパーヒーローとしてのスパイダーマンと恋人も欲しい普通のハイスクールの学生との狭間で葛藤する主人公ピーター。

そしてハルクも。

悩めるヒーロー像は、スーパーマンの能天気でほぼ完璧で万能に近いヒーロー像に対抗するために考え出された。人間的な悩みを持つスーパーヒーロー、欠点だらけのスーパーヒーローが多く登場した。だが、結局、後に、スーパーマンまでが悩んだりすることになるんだけどね。

おかげで、アメコミの売り上げは、かえって下降線をたどることになった。

悩んでるヒーローなんて子供にとってお呼びじゃあない。

日本の戦隊物のヒーローのようにかっこよければいいのだ。


映画『ダークナイト』。

バットマンということで、誤魔化されているが、これはかなりえぐい話である。

元が子供向けコミックだからといって小中学生が見るような映画ではない。原作もR−14指定かな?『ダークナイト』は中学生でも大人同伴なら見てもいいのだが、アメリカの中学生は、誰も行かない。映画館の中は大人ばかりである。子供が、見ていて楽しくなるような映画ではない。
主役もバットマンというより、『ジョーカー』なのである。
ジャック・ニコルソンの時のジョーカーは、まだコミカルさが残っていたが、ダークナイトのジョーカーは、コミカルさが微塵もない。

『ジョーカー』は、完全なる精神異常者であり、連続殺人鬼である。『セブン』や『羊達の沈黙』と同じ世界である。

内容的には、バットマンである必要がない内容だ。主人公がバットマンでなくてもよかったのではないか?

クリストファー・ノーランは、マーベル・コミックに金を出させて、好きに映画を作りたかっただけじゃあないのか?



ジョーカーの人を殺す理由が、楽しいから殺すというのである。ヒットラーのように征服欲や権力欲により人を殺すのであれば、まだ共感できる部分があろううが、人を苦しめたり殺したりするのが楽しいのである。

ジョーカーに共感できる人は、病院に行きなさい。である。

病気の映画である。

精神異常者が、次々と人を殺していくのであるから、現実の世界でも、死刑制度のある州で人を殺しても、彼は、絶対に、死刑にはならない。無罪放免で病院に入れられるだけである。

日本で言うところの心神耗弱状態というやつである。無罪放免である。

現実にも、死刑を逃れるために精神異常を装う犯罪者がいるのはそのためである。

なんどでも、病院からでてきては、人殺しをするのであるからバットマンも苦悩するのである。

あげくに・・・・・・・である。

ジョーカーの口が常に笑って見えるのも、自分で自分の口の端をナイフで切り裂いて広げて、笑っているように見えるようにしたのだ。


まさに狂気。完全に異常者だ。


口を切り裂くと言えば、梅図かずおさんの『へび少女』だが・・・・。1966年の「少女フレンド」の11号から25号の短期連載だったが、妹が小学生で買っていたので、読んだが、その気持ち悪いことといったらなかったな。

少女の口を切り裂いて蛇の口のようにするし、皮膚を切り裂いて、蛇のうろこを1枚1枚埋め込んで、蛇と同じ皮膚にする。少女を切り刻んで、徐々に蛇に変身させていくのである。


あの時、こいつ、この漫画を書いている奴、絶対頭がおかしい!?異常者だと思ったね。

とか梅図さんに言ったら、梅図さんは、『グワッシュッ!!』と大喜びだろうな。

まさに、そういった恐怖ホラーを梅図さんは、描きたかったわけだろうからね。


『ダークナイト』もおなじだ。

日本では、「かっこいい!」とか「おもしろい!!」というだけですんでいるようだが、アメリカでは大ヒットしてスターウォーズを抜いて歴代2位の興行成績を上げている。なんども、見に行っている人もなぜ『ダークナイト』に惹かれるのかわからない。と悩んでいるそうだ。

それだけ、アメリカのほうが病んでいるということだろうか?でも、押井守さんの一連の作品を見ていると、日本の精神世界も瓦礫と化しているような気がするね。

世界はすでに廃墟と化しているのか?

ジョーカー役のヒース・レンジャーは、『ブロークバック・マウンテン』でアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされ、今後が期待されたが、自宅で自殺しているのが、発見された。


ジョーカー役に、のめり込むあまり、ジョーカーの”狂気”から逃れられなくなったようだ。

ヒース・レンジャーは、役柄と自分が重なってしまうタイプの役者だった。

ジョーカーにとりつかれてしまったあげく、死んでしまった。

勝新太郎さんも、このタイプで、『座頭市』の撮影中は、自宅に帰ってきても、座頭市そのままだったそうで、『悪名』を撮っているときは、悪名の主人公『八尾の浅吉』そのままだったそうだ。


よく映画や漫画、小説の影響ごときで、人を殺したりするか!というが、結構、人間は気がつかない間にまわりから大きな影響を受けている。

だから、あの小説を見て!とかあの漫画を見た!!ために、殺人を犯したというのは、あながち間違いではない。

たとえば、高倉健や鶴田浩二の任侠シリーズの映画を見て映画館から出てきた奴が、ヤクザのように肩で風を切って歩いたりするのは、映画の影響である。

高倉健と自分が重なって自分が強くなったような気がするのだ。


青樹ヶ原の樹海で自殺が多発するのも、松本清張さんの小説の影響である。


いい影響のほうの例をあげれば、手塚治虫さんの『鉄腕アトム』があったために、日本では、すんなりとロボットが受け入れられ、工場などで使用されているし、研究する学者も多い。

反対に、欧米で受け入れられないのは『フランケンシュタイン』や『メトロポリス』などの作品でロボットが悪役で登場する影響がある。


いまの車やバイクなどのデザインも、ガンダムやウルトラマンあたりの影響が見られるしね。

影響というのは大いにあるのですよ。

人間は、環境に左右される動物だからね。

『朱に染まれば赤くなる』とか『孟母、三遷の教え』なんかみたいな諺(ことわざ)があるようにね。


と言っても、『ダークナイト』を観ただけで、連続殺人鬼になる奴はめったにいないわけだけどね。


でも、見てなくても、世界は潜在的な殺人鬼だらけかも知れないけどね。


                                    


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参考文献



ダークナイト 特別版
ワーナー・ホーム・ビデオ
2008-12-10

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主役はジョーカー。そ ...
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内 容 ニックネーム/日時
バットマンもスーパーマンもマーベルではありませんよ。
(どちらもDCコミック出版です)
アメコミ映画という点では間違っていませんが、両社はライバルであり
誌風もかなり違うので混同されるのはいかがかと。

さらに今年マーベル映画が多いのは、マーベル社が自社製作を初めたから
です(アイアンマンもハルクもマーベル・エンターテイメント製作)。
今年前半をマーベル映画が占めた…とのことですが、実際には上記2作のみ。
むしろ来年以降に自社製作による8作品の上映が発表されています。

<内容的には、バットマンである必要がない内容だ。
<主人公がバットマンでなくてもよかったのではないか?

劇中のバットマンとジョーカーの対比に気づかれましたでしょうか?
なお監督は原作の狂信的ファンで、コミック「イヤーワン」「ダークナイト・
リターンズ」などの世界観を忠実に映像化していると思われます。
通りすがりですが…
2008/09/25 13:04
・・・ですね。
間違えました。ダンボールに山積みなんですけどね。
書いているときには、気がつきませんでした。
頭の中でゴッチャになっていたようです。
スタン・リーにブン殴られそうだな。

ご指摘感謝!!

バットマンでなくても・・・というのは、現代劇にしても、と言うか、現代にしたほうが、もっと凄みが出たのではないかな?という個人的意見なんですが、表現が足らないところは、お許しください。
バットマンの世界にしたほうがいい。と言われれば、その通りだとも思えます。
現代においたら陳腐でも、時代劇だからこそ、いい表現が出来ているという日本映画もありますからね。




ねこのひげ
2008/09/25 18:19

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