ねこのひげ

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zoom RSS 小説家有川宏さんの小説の紹介

<<   作成日時 : 2011/02/13 04:34   >>

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有川宏さんの本はなんどか本屋で見かけたが、最近まで読んだことがなかった。
なぜなら、最初に見かけた本のタイトルが『図書館戦争』である。
と・としょ・図書館・・・・・・・戦争?????
幼児向けの児童書か?と思ったので開けても見なかった。
テレビドラマになった『フリーター家を買う』もタイトルを見ただけで、広げてみる気もしなかった。
いまだに読んでない。
デビュー作の『塩の街』も、最初の時は、読まなかったのよ。本屋で電撃ゲーム大賞を取ったというので、手には取ったんだけどね。
あのイラストではね。
あまりに2Dの美少女すぎて・・・・・いくらSF好きと言ってもね。おじさんとしては拒絶してしまった。
若い人向けのライトノベルと思った。



でも、徐々に聞こえてくる評判を聞くと、自衛隊・・・・SF・・・・・怪獣・・・・・????

好みかも・・・・新しく文庫化された。

で、どれどれ・・・・・・と読んだ。

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『塩の街』

まあ、なんというか・・・・

SF小説であるが。。。。。。

ストロベリーケーキの上に、砂糖をかけて、蜂蜜をたらしたようなあまいあまい恋愛が乗っかっていた。

そのうえに、ほろ苦いココナツパウダーを振りかけてあるというところか。

熱烈な読者層からも、恋愛模様は”ベタ甘”と称されているそうだ。

有川さん本人も、大人がベタ甘な恋愛が好きでなにが悪い!と居直っている。

元々、電撃ゲーム大賞というのは”電撃文庫”から出版するための賞で、表紙が、すべてアニメチックな美少女イラストで統一されている。

であるから、まさに恋愛ゲームのなかに出てくるような典型的美少女が主人公で、彼女を守る騎士のような中年のエリート自衛官がそばにいる。


ご本人も、オジサン萌だそうである。


大人が読めるライトノベルを!と思って書いたそうである。


彼女を、襲ってくる悪党どもを、ばたばたとなぎ倒し、最後には・・・・・塩の柱に・・・・

アニメに出てくるような美少女とおじさん自衛隊員の純愛である。

塩の柱というと、バラードの『結晶世界』を思い出す。あちらは、世界が結晶化していくことに人類はなすすべもなく、滅亡していく救いようのないペシミスティクな話だが、有川さんの作品は、愛が世界を救う話である。

あなた1人を手に入れられるなら、世界が滅びようとかまいはしない!

でも、それが結果的には世界を救うことになる。


泣かせる。


担当者が、最初から文庫ではなく単行本で出したかったというのは、あながち間違いではない。




次の作品『空の中』は、少年と少女の恋愛に、美少女タイプの航空自衛隊の女性エースパイロットが絡む。男並みの体格と、男以上の身体能力と脅威の動体視力を持つ23歳の超美人の最新鋭戦闘機パイロット。

黒木メイサが演じたら似合いそうだ。

なのに恋愛にかんしては、中学生以下という純情可憐な乙女。

まあ、現実世界では、ありえない設定と言うべきか。

だから、いいんだけどね。


2万メートルの空中に忽然と現れた50キロメートルもある楕円形の白い物体。

意思があり、人間より知能が高く、人間が地球に生まれてくる前から存在していた生物。

大人の思惑と子供の純な気持ちが絡み合う。


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自衛隊三部作と言われている次の作品『海の底』も海上自衛隊が海の底から出てきたエビガニのような怪獣と戦う話である。

有川さんが、自衛隊の広報室に直接電話して「海からカニの怪獣が出てきたら、自衛隊は撃ちますか?」とか聞いたら大爆笑されたそうである。

それでも、親切に取材に応じてくれたそうで、小説を書くにあたり、自衛隊に一方ならぬ世話になったそうである。

そのおかげで、作中の戦闘機や自衛艦が、実にリアルに再現されている。

『海の底』にでてくる海上自衛隊の最新鋭潜水艦きりしおで思い出すのは、ねこのひげの子供時代に潜水艦が流行ったことである。

テレビでは『原子力潜水艦シービュー号』。漫画では『サブマリン707』・・・・・・・・。

特に『サブマリン707』は、ソナーやホーミング魚雷など、潜水艦用語が多数使われ、少年心を熱くさせられた。作者の小沢さとるさんは、潜水艦の設計関係の仕事をされていたと聞いたがさだかではない。

が、それほどの大ブームを呼んだ漫画であり、プラモデルも発売され、ねこのひげも、サブマリン707とジュニアと呼ばれるサブマリン707に搭載されている小型潜水艇を作って風呂で遊んだ。

ジュニアは、前方に飛行機のようなプロペラ状の推進装置を持つ1人乗りの小型潜水艇である。

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三作とも、アニメを小説にしたような小説世界というべきか?まんま、怪獣映画が出来そうな小説である。

ご本人も怪獣映画オタクだそうである。平成のガメラの監督金子修介さんとも対談している。

平成のガメラシリーズは俊英でありました。

昭和のガメラは怪獣映画を衰退させたが、平成のガメラは、怪獣映画を復活させ、ゴジラを復活させた。


しかし、この『海の底』では、戦う相手がザリガニのお化けのような怪獣の大群かというとさにあらず、戦う相手が、ひねこびたいやなガキどもなのである。

現実社会にいるいやなガキどもそのままなのがそろっている。傲慢で無礼で、身勝手でワガママで、姑息で計算高い子供。一般大衆のカルカチュアライズな子供。

有川さんは、15少年漂流記を書きたかったというが、もうひとつの古典ウィリアム・ゴールディングの『蝿の王』に出てくるいやなガキどもである。
映画で言えばスピルバーグの『宇宙戦争』に出てきた兄妹のようないやなガキどもである。

主人公のはずの2人の自衛官は潜水艦から出ることもできず、救助したはずの子供に虐待したとか、少女にセクハラしたのではないかと疑われるのであるからたまらない。

出てくる大人も打算と身勝手さの塊のような連中で・・・・だから女の子のけなげさや男の純な気持ちが際立つということかな。


ねこのひげだったら、ザリガニの群の中に放り出してエサにしてるね。

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そういう子供を作ったのは大人であるけどね。


自衛隊がいかにして武器を使うかの議論もおもしろい。法律上、目の前で国民がザリガ二のお化けに殺されて食われていても、銃を撃つことが出来ないのである。

ソマリア沖の海賊事件を彷彿とさせる。アメリカ軍だったら問答無用でドンパチが始まるだろうけどね。

議論され尽くした後に、やっと攻撃が始まる。



登場人物の恋愛模様が、アニメの恋愛みたいであるのが救いとなっているというか、オブラードになって苦々しい現実を包み込んでいる。



登場人物たちが、シュワちゃんやマクレーン刑事のようなスーパーマンではなく、現実的な等身大の人間でもあるところがよいですね。

武器も現在自衛隊が使用している武器しかでてこない。

その範囲内で非現実的な怪獣たちと戦うのである。

ねこのひげとしては、波動砲みたいな超兵器がでてこないのが、ちょっと不満ではあるが・・・・・・(^^ゞ




『図書館戦争』

架空の図書隊という軍事組織に属した少女とその上官との恋愛を絡めて描かれる近未来SF。

アニメにもなり、第39回の『星雲賞』にも輝いている。

ベストセラーである。

公序良俗に反する図書の検閲を武力を用いても良いことになり、それを武力で持って阻止しようとするのが図書隊である。



架空の軍隊という意味では、眉村卓さんのSF小説『司政官』シリーズを思い出すが、あれよりは軽いのりである。

のりであるが、深く重い問題を内在している。




愛は勝つ!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも、勝てないこともあるんだけどね。


と、現実の世界では愛は冷めていくものであると知っているおじさんは思うのである。




『植物図鑑』

「お嬢さん、よかったら僕を拾ってくれませんか?」

「咬みません。躾のできたよい子です。」



笑う!思わず、噴いた。


でも、大人には拒絶反応あるだろうな。


ふつう、拾うか?の話である。ふつう若い男が行き倒れていたら、若い女性なら気持ち悪がって避ける。

いくら自分好みの美男子であっても拾って家に連れて帰らないよな。

キムタクや松潤だったら拾うのかな?福山雅治さんは拾ったことがあるそうだけどね。(笑

現実には、こんなことしたら、レイプされて、DVにあって、薬中にされて、ソープに売られかねない話であるが・・・・・


現実に、ネットで知り合って同棲したら殺されたという事件がいくつもある。



拾ってきた男と同居するが、謎の男のままである。聞かないのが条件。好みの男だというので同居させるのだから、けっこう肉食系の女の子である。
他の作品でも、女性のほうが積極的なほうが多い。男はあくまでも紳士的で襲い掛かるようなことはしない。
彼女からOKがでないかぎりガマンしている。

女性のほうがスケベーという話は昔からだけどね。

かわいい顔してやるもんだね〜♪という歌があった。

それが男心をくすぐるかな?

ある意味、男どもにとっては理想の女性ではある。口説く必要がないからね。

そういうおいしい話は現実にはめったにない。

あったらいいな〜という願望を具現化しているわけ・・・・・。

そういえば『毎日かあさん』の西原理恵子さんは、前夫の鴨志田穣さんをタイの取材旅行で拾ったんだよね。
「日本に帰っても泊まる所がない」というので、「くれば」と言ったらついてきたそうである。

西原さんは、肉食系プラス無頼派だけどね。

ねこのひげは、身が持たんから逃げるけど・・・・(>_<)



彼は野草にくわしく、ツクシや、フキ、ノビルなどで、料理を作ってくれる。

その絶品の味にのめりこみ、会社に行くのに、弁当まで作って持たせてくれる男に深くはまり込んでいく主人公。

しかし、ある日、男は、フッと消えてしまう。

そして・・・・・・・1ヶ月・・・1年後・・・・・・・・・・。


間違えて本屋の図鑑の並ぶ棚に並んだら面白いだろうと思ってタイトルをつけたそうで、有川さんも、かなりのイタズラ好きである。

デザインがまさに植物図鑑そのままである。





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『レインツリーの国』

のレインツリーとは”合歓の木”のことで、ねこのひげの自宅にも植えてあり、画像をなんどか紹介してますが。

花言葉は、「歓喜」「胸のときめき」「創造力」などだそうです。

ブログの記事にコメントしたことから始まる恋愛ストーリー。

今風である。

コメントにコメントを返し、その返しにまた返しているあいだに、2人が意気投合して会うことになり会うが・・・・

彼女には重大な肉体的障害があり、それを隠そうとしていたことから、恋の紆余曲折が始まる。

取材もしっかりされていて重い問題をきちんと恋愛話にくるんで提起している。

障害者が半障害者を差別する話とかが、さらりとはいてくる。

両方から差別されるというのはたまらないよね。


問題提起と感じさせないうまさは抜群である。



有川さんは、自分の小説にかなりの思い入れがあるようで、その後とかその前みたいなスピンオフ短編を書いていらっしゃるのも魅力かもしれない。

文庫『塩の街』のあとには『塩の街、その後』という1冊にしてもいい位の量のある小説が付いている。


短編集『クジラの彼』の表題作『クジラの彼』は『海の底』の主人公の1人と1人のOLの恋愛であるし・・・『 ファイターパイロットの君 』は、『空の中』の女性パイロット光稀と高巳との恋愛模様であるし、『レインツリーの国』は、『図書館戦争内乱』の中に出てくる本である。

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大アマな恋愛模様がなければ、もっと読者層が広がるか?でもないかな?

大アマなラブコメモードがあるのがウケている理由かもね。

深刻なえぐい恋愛よりいいけどね。


で、SFと自衛隊から離れて、最近では、新恋愛教祖と呼ばれだしているようである。


ナンノコッチャ?



次は、映画化された短編集『阪急電車』・・・・・・・読んでみますかね。


といいながら・・・・

めんどくさくなったので、ここまでで公開しちゃいます。


べつに評論しているわけではないし、あくまで読んでの感想なので・・・・


『阪急電車」読んでも記事を書かないかもね。



積んであるけど・・・・・・(^^ゞ


海外物を読みたくなったので・・・・・


ハードボイルドでも読むかな・・・・・・・・・・・・・・(^^♪








                                   

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
沢山本を読まれていますね。
猫に「拾ってください」って言われたら拾っちゃうかも・・・ですね
おばちゃん
2011/02/14 01:51
☆ おばちゃんさんへ
去年の夏に『レインツリーの国』を読んで面白かったので続けて読んでしまいました。
そう猫ならね・・・猫なら拾うかも・・ですね。(^^ゞ
ねこのひげ
2011/02/14 04:49
つい最近まで、有川浩さんて男性だとばかり思ってました(^^ゞ
西原理恵子さんは、鴨志田穣さんをタイの取材旅行で拾ったんですか〜、なるほど(笑)
そう、犬猫なら拾うこともあるだろうけど・・・ヒトは、っていうか交際相手は・・・(~_~;)
話は違いますが、以前道端に置いてあった飲み物を飲んで亡くなった人がいましたよね。そういうこともあるので、私は男性と食べ物は道端に落ちてるものはいらないです。。。
キーブー
2011/02/17 15:43
☆ キーブーさんへ
浩ですからね。
これも有川さんのイタズラでしょうね。
サブは拾いましたけどね。
人間の場合は、警察に任せたほうがいいですよね。
後が大変ですからね。
まあ、そこがフィクションの楽しいところでしょうか?
現実にはこうはいかないよ!ですね。
ねこのひげ
2011/02/17 19:46

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