ねこのひげ

アクセスカウンタ

zoom RSS IKAROS(イカロス)ーソーラーセールという夢

<<   作成日時 : 2010/05/19 04:30   >>

ナイス ブログ気持玉 9 / トラックバック 0 / コメント 2

画像

2010年5月18日。
一隻のヨットが出発する予定だった。
どこへ?
宇宙へ!
その名はIKAROS(イカロス)。
日本が打ち上げるソーラセール小型実証機だ。
金星探査機『あかつき』とともに打ち上げられる予定だった。
残念ながら、5月18日の打ち上げは、天候不良のため中止になったが・・・・・

ソーラーセールというのは、簡単に言えば、海の上を走るヨットと同じように、帆を広げて風を受けて宇宙を飛行する宇宙船だ。

宇宙に風があるのか?と疑問に思う人がいるだろうが・・・・

宇宙にも風はあるのです。

太陽に向かって手をかざすと熱を感じると思うのですが、これは輻射熱というものです。この熱は圧力でもあるのです。

輻射圧というものです。

正確に言うと、光というのは粒子です。これがあたるわけですけどね。


これが風です。


地球の風に比べれば、微風より以下と言える風ですけどね。


画像



この人間の両手に感じる太陽からの圧力は、約35万分の1グラムです。

しかし、この太陽の光を、何もさえぎる物のない宇宙空間で受け続けると、停止している物も、わずかずつ動き出すのです。

これが、太陽からの風です。

光の風でしょうか。


画像


最初は、カタツムリ以下の1000分の1G程度の加速です。

ジワジワと動き出し、1分後に、やっと約6センチ移動してます。

純粋に太陽光線の圧力だけでそれだけ動きます。

でも、1時間後には出発点から64キロメートル先に移動してます。

そしてそのとき、時速は、なんと128キロも出てます。乗用車並みです。高速道路でもスピード違反で捕まります。


さらに宇宙空間では、摩擦というものがないので、自分でブレーキをかけないかぎり、スピードは無限に上がり続けます。


1日24時間たつと、宇宙ヨットは、時速3200キロのスピードで移動していることになります。



音速は、地上では時速1225キロですから、宇宙ヨットはマッハ3に到達していることになります。

アメリカ空軍のF−22ラプター戦闘機以上です。





これは、アーサー・C・クラークの短編『太陽からの風(THE WIND FROM THE SUN)』からの受け売りですがね。(^^ゞ

画像


※ クラークは、イギリスの作家なので、『太陽からの風』は英語使用諸国で使用されているヤード・ポンド法のインチやマイルで距離が表記されてますので、わかりやすいように国際表記であるメートル法に直してみました。

この短編は荒唐無稽な話ではなく、アーサー・C・クラークの作品のほとんどは、科学的根拠に基づくアイデアから書かれています。

いまでは、あたり前のように使われている人工衛星による通信システムも、実用化されていない時代、夢と思われていた時代に、クラークは、すでに作品にしています。

でも、そのクラークを持ってしても、携帯電話のこれほどの普及を予測できなかったけどね。(笑


画像



理論的には、宇宙ヨットは、光速近くまで到達することができるそうです。(壊れないかぎり・・・


もちろん、地上では出せませんけどね。

ソーラーセール機は、地上では動くどころか、自分の体をささえることも出来ません。宇宙ヨットのセールは地上に置いただけで壊れてしまいます。


なんせ、宇宙ヨットのセールは、うすいうすい膜なのです。

イカロスの膜は7・5ミクロンです。食物を保存するときに使う”サランラップ”の厚さが100ミクロンですから、いかに薄いかわかるでしょう。

画像


地球の海の上で走るヨットのセールも巨大な物ですが、宇宙空間で使うセールは、さらに巨大なセールになるでしょう。

今回のイカロスのセールはソーラセール”小型”実証機という名前が示すとおり、小型の実験機で、人間が乗ることは出来ません。

IKAROSのセールは、人間の乗る宇宙ヨットに比べれば、はるかに小さなセールです。

それでも、一辺が15メートル程度のテニスコート並みの広さがあるそうです。

これで、実際に、ソーラセールが実用になるか試すのです。

実用になれば、大量の燃料を積んでいく必要がありませんからね。

スペースシャトルでも、その重量のほとんどが燃料です。燃料が少なくてすめば、人も食料も多く積むことも出来ます。

将来的には、一辺が500メートルとか1キロ、2キロもあるセールを持つ宇宙ヨットが出現して、人間を月や火星・・・木星にまで運んでいくようになるかもしれません。

宇宙ヨットで宇宙空間を旅する人が出てくるかもしれません。

しかし、この太陽の風で飛ぶ宇宙ヨットにも欠点があります。

太陽から遠ざかれば遠ざかるほど、風が弱くなることです。

風が弱くなれば、スピードは落ちてしまいます。

そこは、海の上のヨットと同じです。


そこで、イカロスのセールは、太陽電池で作られます。

その太陽電池で、電力を起こし、イオンロケットで飛行します。

ハイブリットというわけです。

木星あたりでは、地球の何百分の1程度の太陽からの光しかとどきませんからね。


そのための実験をかねてイカロスは打ち上げられます。


次の段階では、木星に向けてイオンロケットを積んだソーラセール宇宙ヨットを向かわせるそうです。


NASAでも実験が行われてます。


画像



画像


NASAやJAXAにはいた科学者の中に、このアーサー・C・クラークの『太陽からの風』を呼んだ人がいるのかもしれません。


そういえば、ディズニーアニメ映画の『トレジャー」プラネット』もソーラーセイルの帆船でした。



有名なロバート・ルイス・スチーブンソンの海洋小説『宝島』の宇宙版です。

日本の漫画やアニメからの○作が多いと不評でしたけどね。


内容はどうあれ、こんな帆船で宇宙空間を旅してみたいものですね。




                                   



YouTubeから、JAXAの公式説明動画も掲載。




H−UA型ロケットによる金星探査機『あかつき』とソーラセール小型実証機『iKAROS』の再打ち上げは、天候の回復が見込める5月21日金曜日午前6時58分22秒に打ち上げられる予定だそうだ。


                                   


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

参考文献


太陽からの風 (ハヤカワ文庫SF)
早川書房
アーサー・C. クラーク

ユーザレビュー:
これぞSF、まさにS ...
世界一のSF短編集こ ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



太陽からの光と風 -意外と知らない?太陽と地球の関係 (知りたい!サイエンス)
技術評論社
秋岡 眞樹/他

ユーザレビュー:
こういう本を待ってい ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



トレジャー・プラネット [DVD]
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
2004-01-21

ユーザレビュー:
ディズニーは映像の見 ...
別の声優さんがよかっ ...
大興奮!思っていた以 ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 9
ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた 驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ワクワクしながら読ませていただきました
“光の風”ですか。想像するだに幻想的ですね
しかも、最初はかたつむりくらいの早さなのに、どんどん加速されるんですね。んで、サランラップより薄いって・・・すごいなあ(*^_^*)
キーブー
2010/05/19 21:20
ヨットで宇宙を旅するというのがいいですよね。
宇宙空間を海にたとえるというのは、昔からありますけどね。
それが現実になろうとしてます。(^^♪
ねこのひげ
2010/05/20 07:03

コメントする help

ニックネーム
本 文
IKAROS(イカロス)ーソーラーセールという夢 ねこのひげ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる